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「ひぐらしのなく頃に」の二次創作

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 15:54:58 ID:DVTfkaWj
「ひぐらしのなく頃に」の二次創作を発表するスレです。
SSや自作絵を見て貰いたいけど、公式は苦手って人集まれ。

                 l  _ - ´    `丶 、     !
                 | / _, -┬r - __    \   |
                / ∠二≧|ム::V ,>、___ ィ::::\ j
               L /t「 /辷jリ ヽ! 辷j_` 「|::::|:i::::{
                |:::::l L___ノ!  ヽ---- ' |:i::l::|:l::|     ただし極端なエロは禁止だよ!
                |l:::ハ    、       |从ハV      18禁要素を含む物はBBSPINKでやってほしいな
                  ヘ l   ____   ″  ノ
     ,....、    ____   ヽ!  ∨    У   ,ィ7/
     /   ヽ..._/二二二ト、 r‐ュ\  ` 二 ´  _ - |イ'
    / r┴┴‐┼──‐弋三三マヽヽ ___ /  , l
  j   ̄>──┴─ 、:.:.:.|─‐9|<7|l        /  ヽ、
  f'  7´ ´¨`ヽ`ヽヽ:::::::__ヽ|}}─ j|^:|Yl      /    ィ::::| `ヽ、___
 j  、l::;′   Y:::::l:::l::::{ ヾ!|!ュ:.:.:l|:::V       ′ /:|:::::l: : :/
 l  l:::|     ||:::::|:::|::ハ  \_:.:.:ト、::ト、____ ィ´. : : |:::::l: /
 l  `ヽヽ __ノ/.::/::/:::::/ヽ    ̄ヽヽ: : : : : : /: : : : : |::::l:/
  '  / マ=∠∠∠∠ -'"        ∨__/. : : : : : : j::::l:′
  '     ハ::::「 -r 、               ∨}} }: : : : : : : : :|::::l !
   }   ハ::::∨  ヽ           ヽV: : : : : : : : : |::::l |
  /    ヽ:::ヽ  ヽ           \: : : : : : : : :|::::l:ハ

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 15:56:53 ID:mknAroAy
最速の2ゲターが余裕の2ゲット

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 20:06:47 ID:EuN8/Nj8
こういうスレをみるとこの板に集う連中のタイプが透けて見える

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 13:49:33 ID:7qmOyj6s
安心しる
このスレの今後の展開は君の読みが誤りだったと教えてくれるよ
需要の有無って言葉でね


5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/21(火) 17:27:23 ID:8blGN4Gr
( ・3・) ……。

(*・3・) 誰もいない……。 

(*・3・*) 圭ちゃんとおじさんの同人誌を書くなら今だヌェー。

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/21(火) 18:40:56 ID:s6aG9/NY
>>3-5
素晴らしい

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:09:12 ID:JclKAb3E
『前原圭一の最期 〜「ひぐらしのなく頃に」をヤフー動画で一話分(無料)だけ見て、後は適当にウィキで調べて〜』
@
前原圭一が園崎家御用達の食堂の扉を開けると…そこは地獄絵図だった。
「いらっしゃい圭一くん、なんにします?」
メイド服を着込み、店員になりすました竜崎レナが圭一に声を掛けた。

どういうことだろうか、その手には何故か巨大なナタが握られている。
ナタの鋭く砥がれた切っ先からは鮮血が滴り落ち、床を真っ赤に染めていた。

「レナ…一体おまえ、こんなところで何をやってんだ?」
「…ぎゃあーっ!」
圭一が言い終わらないうちに、店の奥からは人間のものとは思えない絶叫が発せられた。
それと同時にドガッドガッと重いものを叩きつける音が響く。
怒鳴りつける声、悲鳴、それらが交互に圭一の耳を貫いた。

「レナ…今のは一体何だ?向こうで何が行われているんだ?」
圭一は怯えながらレナに尋ねる。
だがレナは一度、圭一を睨みつけただけで質問を無視した。そしてすぐに嘘くさい笑顔を作る。
「お騒がせして申し訳ございませんニダ…あっ、申し訳ございません。今、仕込みを行ってスミダ…行っておりますので」
そういいながらレナは圭一を奥のテーブルへと誘う。

圭一は躊躇した。床には何のものとも区別のつかない血や肉片、それに臓物が散らばっている。
それらの間を這うように丸々と太ったゴキブリが蠢き、大量の蝿がブンブン唸りを上げて飛び交う。
「足元にご注意くださいニダ…あっ、ご注意くださいね、ケイちゃん。散らかっててゴメンねスミダ」
レナは丁寧な口調で言った。しかしその言葉の裏には圭一を脅迫するような強い意志が感じられた。

(絶対にヤバイ、レナといい、最近の雛見沢村まともじゃないよ…どうしよう、逃げようか?)
圭一は思った。このままではマズイ、先ほど聞こえた悲鳴だって間違いなく人間のものだ。
ふと視線を感じ、圭一は恐る恐る入り口の方を振り返った。
するとそこには、いつの間にか魅音と詩音が立ちはだかり、圭一の方を見ながらニヤニヤと笑っていた。

「…圭一くん、どうしたの?」
と、突然背後からレナが圭一に声を掛けた。
ハッとして向き直る圭一。するとレナは手にした巨大なナタを掲げて圭一の目の前でギラ突かせた。
研ぎ澄まされた刃に鮮やかな赤い血が伝い、圭一のすぐ目の前でゆっくりと刀身を流れる。
「ひいっ!」
圭一は思わず叫び、後ずさる。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:09:58 ID:JclKAb3E
A
「…どうぞ圭一くん、こちらの席へ」
おびえる圭一を嘲るような笑顔を浮かべ、レナは椅子の一つを引いて圭一に座るように促した。
圭一は真っ青な顔でレナの言うとおりにその席に座る。

(ただ事じゃない、明らかにレナの目は異世界にブッ飛んでいる。)
圭一の足は震える。逃げるタイミングを喪失した今、圭一はもはやなすがままだった。
再び顔を上げると、入り口前に立ちはだかる魅音と詩音と目が合った。
彼女らは一様に目をキラキラと輝かせ、圭一を睨みつけながら嘲笑していた。

(殺される!)
圭一はとっさに思った。まるで猛獣の群れの中に放り込まれた子羊のような、そんな気分だった。
テーブルの上にも細かな肉片が散らばり、気味が悪いほど腹が膨れたゴキブリがモサモサと這い回っている。

「バンッ!」
突然、何者かの手がそのゴキブリを叩き潰した。とっさのことに驚き、圭一は思わず身体がビクつかせる。
いつの間にか傍に来ていたレナがしゃがみこみ、圭一の顔を覗きこんだ。

「…なんにする、圭一くん?」
そういうとレナは、狂人のように歪んだ表情を浮かべ、笑った。
開かれたレナの口から黄色く尖った乱杭歯が覗き、キムチ臭い息と共に吐き気のするような腐敗臭が圭一の顔にかかる。

「…あ、あのレナ、A定食で」
「A定食ですね!」
レナは大声で復唱し、厨房に向かって圭一には理解不能のハングルで大声で怒鳴りつけた。
すると厨房から猛獣の遠吠えのような声が響き、それと同時に入り口に立ちはだかる魅音と詩音が、
「ウリナラマンセー!」と声を揃えて叫ぶ。

圭一はもはや生きた心地がしなかった。

…悪夢のような数分間、圭一はテーブルの上を這い回るゴキブリを眺めて過ごした。
時折圭一の頬に蝿が止まる。圭一それを払おうとせずに黙って椅子の上で佇んでいた。
そんな圭一の様子を見ながら、入り口を塞ぐ店員たちはゲタゲタと笑い声を上げてはしゃいでいた。

「…お待たせしました圭一くん。A定食だよ」
そういうとレナはトレーを圭一の目の前に叩きつけるように置いた。
その料理を見た瞬間、圭一は意識を失った。

トレーに並ぶ皿には、火で炙られた北条沙都子の生首と手足が、煮込まれた臓物と共に盛り付けられていた…。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:13:45 ID:JclKAb3E
B
…意識を取り戻した圭一は、大きな台の上に寝かされていた。

「ここは、ここはどこ?」
圭一はボーッとする頭を軽く振りながら思った。
天井には裸電球がゆっくりと揺れている。その周りを丸々と太った銀バエが飛び交っている。
(…の、喉が渇いた。水)
圭一は起き上がろうとした。が、
(?!)
起き上がろうとしても起き上がれない。
なんと両手両脚がテーブルの四隅に鎖で括りつけられていた。

「ようやく起きたニダね…」
背後から声を掛けられた。タケルはギクッとしてそちらに顔を向ける。
そこにはレナと魅音と詩音がならび、タケルことを見下ろしていた。みな一様にニヤニヤと笑っている。

「…こ、コレは一体、どういうことなんだ魅音、それに詩音もっ?」
圭一はオズオズと尋ねた。すると彼女らは突然ゲラゲラと笑い出した。
(な、なんなんだよ一体…)
圭一は何のことか理解できず、ただ黙って彼らのことを見るしかなかった。

「チョッパリ、いやケイちゃん。お前はこれからウリたちの晩飯だ…美味しく召し上がってやるから感謝するニダ!」
魅音の一人がそういうと、一同がドッと笑い出した。
あるものはテーブルをバンバン平手で叩き別のあるものは脚で床をドンドンと踏み鳴らしながら。
床の上を這い回るゴキブリが数匹、その彼らの足で踏み殺された。

圭一は唖然とした。今聞いたことが信じられなかった。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:16:47 ID:JclKAb3E
C
「…ジャリッ、ジャリッ」
厨房の奥のほうから物音が近づいてくる。するとレナは騒ぎをやめて立ち上がり、
「ウリナラマンセー!」
と声を揃えて叫んだ。その声に応えるように、厨房の奥からなにかの唸り声が響いた。
圭一は足音の方を見る。まるで獰猛な獣のような気配が、確かに向こうから近づいてくる。

恐怖のあまり、圭一はもはや体の震えを抑えることなどできなくなっていた。
気づいたら失禁しており、寝かせられている調理台の上に糞便の生暖かい感触が流れるのを感じた。

「あらあらケイちゃん…こんなおいたしちゃってダメねえ!」
魅音が圭一を見下ろし、ゲラゲラと笑う。
「ケイちゃん、罰として麻酔なしで解体するんで、よろしくね!」
詩音は圭一の剥き出しのペニスを指先で弾きながら、魅音と共に大笑いする。

…厨房と部屋を隔てる暖簾が捲くれた。

遂にその者が現れた。
身長2メートル以上ある…それはかつて古手梨花であったバケモノだった。
手には巨大な黒い刃が填められた巨大な鍬…古手神社の御神体、が握られている。

「…アニョハセオー」
盛り上がった筋肉、なめしたような質感の素肌には気味が悪いほどに血管が浮き出ている。
おそらくは入江研究所で打たれたドーピングの影響なのだろう、アゴにはビッシリと髭が生えている。
可憐で清純な少女の面影などどこにもなく、血走った目は完全に狂気の域に達していた。

「り、梨花ちゃん…?」
圭一は梨花に向かって呟いた。しかし梨花は口元からヨダレを垂れ流し、うれしそうに圭一の肉体を睨みつけている。
唯一梨花ちゃんらしさを残す真っ直ぐな黒髪だけが、吊るされた裸電球の輝きを反射し、つややかに輝いた。

「梨花ちゃん、ほら、このブタが今年の生贄だよ!」
「オヤシロ様に捧げるにはちょっと物足りないけどね。警視庁公安部に目をつけられてたんでゴメンね!」
魅音と詩音は少し申し訳なさそうに、薬物で巨大化した梨花に謝って見せた。
しかしその表情は、これから行われる儀式への喜びで満ち溢れている。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:18:04 ID:JclKAb3E
D
「ゴメンね圭一くん。私達、喰屍鬼だって教えるの忘れてたね。」
レナはそういうと、圭一のペニスを握りしめた。
完全に萎縮し、ペニスを、レナはか細い指で強引に引っ張りだす。
そのまま口にくわえ込むと、圭一が勃起する間も無く、それを牙で食いちぎった。
「ぎゃああっ!」
股間から大量に血を垂れ流し、調理台の上で大暴れする圭一。

「ダメだよレナ、いきなり食べ始めちゃ…ちゃんと美味しく料理してあげないと、生贄になるケイちゃんに失礼だよ」
魅音がレナを諌めると、レナは口に咥えたペニスの破片をペッと床に吐き出し、
「ゴメンみぃちゃん、私、もう我慢できなくて。えへっ!」
と、可愛らしい笑顔を作ってみせた。

股間に走る激痛で意識が飛びそうな圭一は、涙で滲む目でそのレナの表情を見つめる。
雛見沢村に来て間もなく知り合ったあのころのレナ…そのときの表情と何ら変わらないその笑顔。
その笑顔のまま、彼女は今圭一を殺して食おうとしているのだ。

「そうよね、そろそろ私達もお腹が空いてきたよ、ね、おネエ」
詩音がそういうと、魅音はうなずく。
「じゃあ、梨花ちゃんお願い…一気に殺っちゃって」

「やめろ、やめてくれっ!俺、死にたくないよっ!」
圭一は叫んだ。喉が引き千切れるほどの大声で叫んだ。

ふと見ると周りには雛見沢村の村民たちが勢ぞろいしている。
皆一様に血走った目をしておりで圭一を睨みつけて興奮していた。
その中には、圭一の父と母もいる。
二人とも凶暴な目付きで、口元からヨダレを垂れ流して自分の息子を眺めていた。
「みんな可笑しいよっ、どうしちゃったんだよっ!なあ、正気に戻ってくれよ…父さん、母さん…それにレナもっ!」

「ウリイイッ!」
空を劈くような奇声を上げ、古手梨花は鍬を振り上げた。

「やめろーっ!」
大声で叫ぶ圭一。
そんな圭一のどてっ腹に向かって、梨花ちゃんは迷うことなく一気に鍬を食い込ませた…。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 08:18:57 ID:JclKAb3E
E
…30分後、圭一の肉体は完全に解体された。

内蔵は綺麗に抜き取られて壁のフックに吊るされた。
後でこれでソーセージを作るのだ。

両手両脚はそれぞれ胴体から切り離され、さらに肘と膝で切り分けられた。
特に肝はオヤシロ様と古手梨花の大好物であり、丁寧に処理され大なべで塩茹でにされた。

胴体から切り離された頭は、頭蓋骨に円状に穴を開けられ、露わになった脳髄にシオとコショウが振られた。
これは生のままマッコリの付け合せにされるのだ。

そして数時間後、雛見沢村の村人たちは圭一の肉体を綺麗に平らげた。
残った骨は大鍋で煮込まれ、スープの材料になった。(了)

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 19:22:50 ID:pvDoDRtA
これ…ありなのかなぁ?
表現方法もぎりぎりな感じ

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 21:11:31 ID:U2Ar8cAK
ありかなしかで言えば、ありだと思う。
ただ、面白いとは思わないけどね。ひぐらし二次としては勿論の事、ホラーとしても、差別ネタと
してすらも。
朝鮮人ネタも安易で、嫌韓ブームに便乗しての悪意垂れ流しに終始してるし、ここでひぐらしの
世界やキャラを使う意味も不明だし、グロ・ホラー要素の要となる「村人達が急に狂って人肉喰い
始めた事」も他の要素で際立つどころか足を引っ張られて、全く生きて来ないし。
ひぐらしキャラとか本当はどうでもいい、朝鮮人を貶めてさえいれば何でも面白いって人以外には
受け難いんじゃないかな?
それでも、明確な基準もないのに「読者を不快にしうるから」なんて理由で存在を消したり不可視化
する……「なし」って事にしていくべきではないと思う。不快なものやつまらないもの、気分が悪い
ものも、不快なまま、つまらないまま、気分が悪いままにそこにある事を認める必要もあるというか。

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 21:14:35 ID:5Gz/rn6q
……この人ひぐらしが嫌いなんじゃない?

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 22:51:13 ID:6MlZR4q2
>「ひぐらしのなく頃に」をヤフー動画で一話分(無料)だけ見て、後は適当にウィキで調べて

(;・∀・)

17 :10/26に名無し・1001投票@詳細は自治スレ:2008/10/23(木) 22:54:16 ID:xB2ppYzt
鬼隠し編だけでもやったらいいのにね
無料なんだから

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 19:23:14 ID:mjAZc3tJ
鬼曝し系の二次創作でオススメってないですか?

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 23:35:23 ID:B7pJnq4t
一応、創作発表板なんだし、自分で書いてみよう! と言ってみる。

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/29(水) 06:41:30 ID:j0sOB6FH
なるほど

21 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/10/30(木) 21:30:05 ID:HR4YPy5/
最初から全部読んだけど、>>14って何様の積もり?というのが感想かな

22 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/10/31(金) 21:05:03 ID:91iqAWwf
>>14のことを知らないやつがいるとはね
>>14は天才との誉れ高い才能あふれる作家・評論家だ
彼の紡ぎ出す作品は全世界が震撼するほどの名作だ
まだ発表されてないけどね、そういう予定なんだよ

乞うご期待

23 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 18:19:26 ID:Hj4khL4a
わくわく

24 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/03(月) 05:21:26 ID:15cjUJMM
まあ確かに自分じゃ何も書けないくせに偉そうな批評するやついるよな
文句あるなら自作を晒してから言えと

25 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/05(水) 03:59:45 ID:SEMARxpM
元の作品がそれなりに悪趣味なんだから別に問題ないんじゃね?

26 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/07(金) 14:37:30 ID:5K90V9EO
age

27 :名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/08(土) 04:52:03 ID:TheFhTkI
新作まだ?

28 :創る名無しに見る名無し:2008/11/09(日) 20:47:33 ID:73bLhjsn
梨花主観、オリキャラ含む、祭と澪の都合いいとこどり、昭和59年の6月のおはなし
需要ある?

29 :創る名無しに見る名無し:2008/11/10(月) 01:10:27 ID:lKEbJbsz
オヤシロ様がちょいと服役中ですので、もうしばらくは無理の模様です。

30 :創る名無しに見る名無し:2008/11/10(月) 01:21:55 ID:K/C8Zjoy
>>28
読みたいな

31 :創る名無しに見る名無し:2008/11/10(月) 01:50:52 ID:lKEbJbsz
自分で書けば?
他人に頼るな

32 :創る名無しに見る名無し:2008/11/16(日) 18:21:38 ID:kfi2fLQK
書き込んだら偉そうに批判
批判するくせに自分じゃ書かない
そういう愚か者が廃れさせたスレの典型

33 :創る名無しに見る名無し:2008/11/17(月) 06:04:29 ID:jBXgoXyS
それはこのスレ全体の問題だよ

34 :創る名無しに見る名無し:2008/11/19(水) 11:00:19 ID:vCYYj4q9
軽く流し読みしたけど
廃れる程賑わってなかった

35 :創る名無しに見る名無し:2008/11/19(水) 18:22:21 ID:gkfk22Mp
>>7
竜崎レナて…某AVか?

36 :創る名無しに見る名無し:2008/11/21(金) 05:08:51 ID:pfyxlMd3
殆ど見てないってんだから、単なる間違いだろ

37 :創る名無しに見る名無し:2009/02/06(金) 23:58:42 ID:05tt6cQL
ksks

38 :創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 08:59:51 ID:16eNSr1c
>>14に秘められた暗号を俺様が大胆に解読




朝鮮人
  や
  た
  ら
受 難

する
 の

北の国からのメッセージと見た

39 :創る名無しに見る名無し:2009/02/15(日) 09:19:18 ID:6QQaVIiS
すげえええええええ
確かにそうだよ
まさかこんなに時間が空いて解明されるとは>>14も思わなかっただろう


40 : ◆gRK4xan14w :2009/04/01(水) 08:00:22 ID:AzZmjdVa
カード化スレのものです。 ってこのネタはこのスレの人に通じるのか。

現在当スレで進めている“創作発表板を題材にしたMTGカードセット”の企画と並行する形で、
「ひぐらしのなく頃に」「東方Project」等の同人ゲームをテーマにしたセットを製作することが決定いたしました。

ttp://miacis-joke.hp.infoseek.co.jp/mtm/souhatsu/index2.html

41 :創る名無しに見る名無し:2009/04/01(水) 08:46:38 ID:hyoj8Hv+
wwwwwww

42 :創る名無しに見る名無し:2009/06/15(月) 21:40:45 ID:i5d4pasR
www

43 :創る名無しに見る名無し:2009/09/11(金) 08:34:07 ID:DWy/O/Ub
あげ

44 :創る名無しに見る名無し:2009/09/12(土) 03:26:55 ID:dcTYdSBQ
スレ1〜43は皆黄金郷へ招かれました。

45 :創る名無しに見る名無し:2009/09/12(土) 16:15:38 ID:2PujUP75
1スレ目の40番台にして早くも43スレ目までの運命が決まってしまったな

46 :創る名無しに見る名無し:2009/09/17(木) 18:16:23 ID:7NR9nwnG
1年近くたって
作品はたった一つ
レスは45

それが現実

47 :創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 01:04:03 ID:smwK1sKt
2ちゃんでSSはいらんだろ。エロパロで充分。書きたい人は自分で公開してるし。

48 :創る名無しに見る名無し :2009/09/18(金) 11:22:16 ID:iZ9o+qb1
>>47
公開できる環境が無い人に酷な言い方はいかがなものか?

俺載せよっかなw
エロなし圭一×沙都子メインの奴。



途中までだけど。

49 :創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 18:44:10 ID:798DCKkH
どうぞ
スレを捨てておくのもなんだし


50 :創る名無しに見る名無し:2009/09/18(金) 19:15:06 ID:7u6dZioQ
>>48
ぜひ!お待ちしてます!

51 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 10:38:58 ID:LW+Wcmey
ちょwよく見たらレス1〜50までで一年くらいたってんのなw
落ちないんだなこの板は。

52 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:28:24 ID:LW+Wcmey
ひぐらしのなく頃にAnother
こころむすび編「幸せにしてくれてありがとう」

序章<あなたに出会えて>


ガチャッ!「沙都子ぉ!!俺だ!圭一だ! 無事かっ!!」

平成6年6月、初夏の日差しが淡く照りつける鹿骨大学附属病院・産婦人科第二病棟・興ノ宮分院212号室のドアを、
もの凄い勢いで開ける音と共に、二十代半ば程の黒髪の青年が飛び込んできた。

「前原先生ぇ、ゼェゼェ……病院では静かにして下さいとあれほど……」
後ろから胸に主任と書かれたネームプレートを付けた女性が、怒気を混じえた声で息を切らせながら青年を非難している。

「す、すいません連絡を受けて居ても起ってもいられず駆けつけたもので」青年は僅かに後ろを向き、
主任さんにペコペコ頭を下げながらすぐに前に居住まいを正し、病室を見渡した。

病室内では双子なのだろうか?翡翠色の髪の毛の女性が二人と黒髪の小柄な女性が皆唖然とした表情で青年を見やっていた。
そして蜂蜜色の髪の毛の女性がベッドにおり、青年の黒髪に近い茶髪の赤ん坊を胸に抱いてこれまた怪訝な表情で青年を見ていた。
どうやら皆、凡そ同世代のようである。

「け、圭ちゃん……ハ、ハハ……病院じゃあ」
「圭ちゃん!!病院じゃあ静かにしないと駄目じゃないですかっっ!」
「みぃ、圭一は相変わらず喧しいのです☆」
翡翠色の髪の毛をショートポニーテールにした女性が青年を諌めようとした所、セミロングをライオンの鬣のように逆立たせながら青年を睨みつける同じく翡
翠色の髪の毛の女性、そして生暖かい視線を、青年に向けながらも何故か嬉しそうに微笑む黒髪の女性。 

「け、圭一さん病室では静かにして下さいましっ!この子が驚いてしまいますわっ!」

柔らかそうな蜂蜜色の長髪を、一本の緩い三つ編みに編込み、右肩から前に流すように整えた女性が非難ではなく抗議するように青年に話しかけた。
圭一と呼ばれた青年は失言で某女性団体から一斉砲火を浴びる政治家のように「ぐはぁ」と大袈裟な仕草を取るが、直ぐに復活し、蜂蜜色の髪の毛の女性と、
その女性が抱いている赤ん坊を見つめた。
                                 


53 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:29:48 ID:LW+Wcmey
「沙都子でかした!女の子だってな、よしよし俺に似て凛凛しいぜ」
「どうして女の子なのに凛凛しいんですの?…………まったく圭一さんはもう少し日本語を勉強した方がいいですわ
……それにこの子は私似ですわ、ほらこの髪を見てくださいまし」

沙都子と呼ばれた女性は、夫であろう圭一に向かって溜息をつきつつ、その大きな紅い瞳を潤ませて愛する娘と夫を交互に見比べた。
確かに良く見てみると、うっすらと生えている髪の毛は金色がかっていた。

「ちぇっ……でも口元なんかは俺に似て……」
「圭ちゃ〜ん、二人の子供なんだからどっちにも似てるにきまってるじゃん、一々気にしちゃ駄目だよ」
ショートポニーテールの翡翠色の髪の毛の女性が呆れながら圭一に向かって突っ込む、さっき発言の途中で邪魔されたのを根に持っていたのか、
やけにうれしそうだ。


54 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:32:31 ID:LW+Wcmey
「魅音!そこはこだわるべきだ!!昼夜勤続きの缶詰生活で娘が生まれた連絡を受けたのに二日も会えず、そんで義兄さんから授乳の為に今から娘が病室に来るって
連絡を受けて速攻で駆けつけたんだ……それにさっき詩音や梨花ちゃんから向けられた恫喝や視線の挽回の為にも……そして俺も……俺も幸せの実感が欲しくて……」
最初は勢いよく言い出した圭一だが、最後の方は恥ずかしいのか小声になりながら魅音と呼んだ女性に一生懸命説明?をしていた。

「まったく、圭ちゃんは相変わらず子供ですね……」
「圭一……幸せの実感なら、とうに感じているのではないですか?」
ともう片方……詩音らしき女性と梨花と呼ばれた黒髪の女性が圭一に向かって話しかける。

『……ってお前<詩音>に言われたくねぇよ』と言いかけ、言った後の惨劇を予想した圭一は詩音に向かず
「感じているって?」と梨花に話しかけた。

「勿論ボクの沙都子と結婚した時点のことなのです!」と、得意げに話す梨花嬢。
「……ボクのっていうのは差し置いて確かにそうだな」圭一は笑って返答する。

その言葉に沙都子は、頬を赤くして、照れ臭さからなのだろうか、視線を圭一から赤ん坊に向ける、その時。
「むぅ……圭一君、主任さんの顔色が赤から紫色になっているよ、これ以上騒ぐと君だけが追い出されるような気がするんだけど
……それとその格好のまま来たのかい?」
入り口に居る主任さんの横から沙都子と同じ色の髪の青年が顔を出した……年からいえば圭一と同世代らしいおっとりとした感じの中性的な顔立ちの青年である。
「悟史義兄さん!!電話有難う御座います………ってああ!やべぇそのまま来たからjそvそjヴぉsじょv☆」確かに悟史の言う通り、圭一は白衣や聴診器それに
研修医カードの入ったバッジ他……見舞いに来るような格好ではなかった。

「いきなり電話を途中で切ったんでもしもと思ったら、案の定その格好だもんね、ははは……ちょっとマズイかな」
悟史は圭一を見て遠慮がちに笑った。
「あなたぁー圭ちゃんに連絡するって言って随分繋りましたね、早く来て頂けないから私さびしかったんですよぉ」
気持ち悪いぐらいに猫撫で声で詩音が悟史に抱きついた。


55 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:34:43 ID:LW+Wcmey
「ちょっと売店に………って! あ、あなたって、僕は別に……ああ、まいったなぁ。……そうだ、それよりも圭一君はもう赤ちゃんを抱っこしたの?」
悟史は詩音に抱きつかれ、その発言に戸惑いながらも、話しを逸らそうと圭一に尋ねた。

「いやまだです、色々ありまして………沙都子、俺にも抱かせてくれないか?」色々な事は置いといて沙都子に近づき赤ん坊に優しく触れる。
「あぅあぅあぅ〜」まだ目は閉じているのだが、鼻先に不意に触れる沙都子の髪の毛に対し、
赤ん坊は擽ったそうな素振りを見せる。その後、髪の毛に興味を示し、猫じゃらしにつられた子猫のようにじゃれ付いて遊んでいる。

沙都子は「はい圭一さん」と優しく赤ん坊を圭一にあずけた……次の瞬間圭一の顔が
驚きと共に、はちきれんばかりの笑顔になり、その後感極まってしまったのだろうか、泣き顔になった。
「こんなにも小さくても、柔らかくて暖かい……しっかりと生きているんだ……」

圭一にはなんともいえない感情が自分に噴出している事に気が付いたが、その激情は止む事は無く寧ろダムの落水のようにとめどなく溢れて止められない。
「沙都子……本当にありがとう、こんな俺の子を育んでくれて……本当にありがとう」
圭一は人目も憚らず涙を浮かべて愛妻である沙都子に向けて感謝を述べた。
「私の方こそ圭一さんには……いえ、みなさんには感謝しても仕切れない程、沢山助けて頂きましたし護って頂きましたわ。
本当に感謝しても仕切れない程に」
そのやりとりを見ていた周りの全ての人も貰い泣き、いや二人の過去の紆余曲折を経てやっと達成された、
本当の幸せの意味を知っているからこそ涙を流していた。


56 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:38:06 ID:LW+Wcmey
「感動の場面の所、申し訳ありませんが前原先生、本院(附属病院)の竜宮さんから御電話が入っておりますが……その、かなり怒っておりますので……」
後ろを振り向くと、主任とは別の看護師の女性が居り、遠慮がちに圭一に話し掛けた。

それを聞いた圭一は名残惜しそうに病室を離れナースステーションにある外線電話に手を伸ばした。
しかし圭一は電話口から「圭一先生」と言う声が聞こえると、受話器から5cm程耳を離した、次の瞬間

「なぜ興ノ宮分院にいらっしゃるのですか???勤務時間という物の概念が貴方には無いのですか!?ええ?ええ?すみませんじゃないんですよ! 
先生が居ない所為で何人の人に迷惑が懸かると思ってるんですか???はぁ!?確か奥様が入院なされていますよね?????沙都子さんでしたっけ?生まれた??
だからどうしたんですか????先生が居らっしゃらないと回診に回る際に患者さんが困るんですよ・・・そもそも先生が#ЯШdshだからこそkj可否chjん、
だからsHふぃckそうでjwけwkにぱぁ☆jwrgヴwsg」
電話口から離れているとはいえ、その声は十分彼の耳に届くほどの怒声である。

しかし彼はそれを別段気にするでもなく、電話先の罵詈雑言を馬の耳になんとやらで聞き流していた……それにそもそも圭一は一言も発言していないのだ。
すると電話先から「れ、礼奈君……そ、そこまで言わんでも……た、確かに無断外出は重大な就業服務違反だが、奥さんの出産と聞いて居てもたってもいられなかった
彼の気持ちも判らんでもない。この件は私の所で留めて置こう。前原君に急がずに帰ってくるように伝えてくれ………い、いや替わらないでよろしい。
礼奈君にあれほど怒られたのだし彼も反省しているだろう。………ははは」
彼の直属の上司である鮫島内科医長と担当看護師である竜宮礼奈嬢のやり取りが聞こえてきた。

厳密にいうと、赤ん坊が産まれたのは約一日半前である、しかし圭一に直接聞いたのならともかく、
礼奈との電話のやり取りを又聞きしている以上勘違い位はするだろう。


57 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:40:28 ID:LW+Wcmey
暫くすると「圭一君、鮫島先生が今回の件は不問にするってさ…………それにもう少し沙都子ちゃんと一緒にいてあげて、旦那さんが一緒にいてあげなきゃ沙都子ちゃんが、
かわいそうだよ…………だよ!」と竜宮礼奈嬢は圭一に対して、友人に話す様な声で優しく話しだした。

「レナ…………一芝居打たせちゃって悪かったな……始めからみんな近くに居たんだろ? レナが俺と話す時、名前で呼ぶ時は大抵意味があるからな」
圭一はレナ(礼奈)に対して謝罪と感謝の言葉を述べる。
「うん…………でも、鮫島先生は始めから自分で確かめないで私に確かめさせていたから多分許してたんじゃないかな? 
一応他の人の手前叱る立場の人だから………それにあれだけ私が怒鳴れば他の人達も鮫島先生が言わなくても、みたいな空気になるし」
レナはそう言うと電話口で笑って見せた、電話先の圭一にもイメージできるくらい彼女の声は弾んでいた。

現在、前原圭一は鹿骨大学付属病院の内科病棟の研修医として勤務している。
研修医とはいっても地方の貧乏大学病院の弱みというか人員不足の煽り、大学側の無理なコスト削減の結果、流石に薬剤選定は無いが、
研修医であっても簡単な診断及び入院患者の回診等の仕事は研修医の圭一がこなす事が多々あった。(数年後に近隣の農村である、
雛見沢村の診療所の所長が過労によって倒れ、診療所自体が閉鎖する騒ぎのときに、その診療所にて、復帰した所長と共に、
二人三脚で診療にあたる事になる圭一にとっては、このときの経験は大いに役に立ったと言えなくも無い)

そのような事もあり、大学側もあまり無碍に圭一を咎めることが出来ないという事実もしっかり存在していた。


58 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:42:43 ID:LW+Wcmey
そんな圭一にとって鮫島銀八内科医長は両親・雛見沢の仲間の次に大切な尊敬できる人物であり信頼できる大先生でもあった。
そして圭一の回診助手もとい相棒としての竜宮礼奈(レナ)の存在も大きかった。
実は圭一とレナは鹿骨市・興ノ宮地区・雛見沢村の分校以来の幼馴染、それに先ほどの病室に居た魅音・詩音・梨花、悟史そして妻の
前原(旧姓北条)沙都子も同じく雛見沢村の分校出身の幼馴染…………それ以上のかけがえのない仲間だった。

圭一は沙都子の病室まで戻っていった……幸い?いい意味でうるさい連中は面会時間終了と共に先ほどの主任さんに追い出され
……もとい退出を促され渋々ながら岐路についていた、悟史は詩音の「悟史きゅ〜〜ん、今日は私のマンションに泊まっていって下さい」
という悪魔???天使の誘惑により泣く泣く??詩音と共に帰っていった。

「沙都子、色々あって今日は疲れただろ?ゆっくり休んだほうがいいぞ」圭一は沙都子に対して優しく、気遣うように頭を撫でた。
「圭一さんこそ病院を抜け出して大丈夫ですの? もしクビにでもなったら私とあの子が路頭に迷いますわ」
沙都子は圭一の気遣いは無用とばかりに話の輿に冗談を加えて笑顔で圭一に話しかける。

「大丈夫だよ、レナと鮫島先生が上手く、うやむやにしてくれたから」そういって圭一も笑ってみせた。
「………レナさんも看護婦さんになって圭一さんを支えて下さっているのですわね、私も何か圭一さんの役に立てればいいのに」
そういって沙都子は少し悲しげに溜息をつく。
「そんな事はないぞ、沙都子が俺の傍に居てくれるだけで嬉しいし仕事も頑張ろうって気持ちにもなる……沙都子の幸せの為って思えたから俺はあの時
………あの昭和58年の6月を頑張れたんだからな。……沙都子の存在が俺の全てだ、それに大切な存在が増えた事だし……うん。」
今は保育器の中でスヤスヤと眠っているであろう愛するわが子を見据えるように圭一は呟いた。


59 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:45:54 ID:LW+Wcmey
「圭一さん………」沙都子は瞳を潤ませて圭一を見つめる。
「また明日来るから、沙都子はゆっくり休んで早く退院できるようにならなくちゃ」 
圭一はそう言うとまた沙都子の頭を優しく撫でて病室をでる……とその時。

「あ、あの、圭一さん……」沙都子がおずおずと遠慮がちな声色で圭一を呼び止める。
圭一が振り返ると、沙都子は目に涙を浮かべながら「幸せにして頂いてありがとうございますわ。
私、今ある現実を………今でもまるで夢のように感じてしまって。………圭一さんに出会えて本当に………幸せです………!」
ベッドの上で正座になり、さらに三つ指付いて圭一に深々と頭を下げた。

それを見た圭一は慌てて「何言ってんだ!!まだまだこれからどんどん幸せになるんだから今際の際にとっとけ………そんな事を言ってるとまた<頬っぺたムニムニ>の刑にすんぞ………!」
「ふふっ………懐かしいですわね………。」
「と、とにかくまた来るから、絶対安静だからな!」
照れ臭く答えて病室から出たが、なんとも言えない感情が自分の中に溢れ出している事に圭一は気が付いていた。

沙都子は圭一の出て行ったドアを見つめながら考える

『私の人生にもしも……もしも圭一さんが居なければどうなっていたのだろう? あの昭和58年の六月の時点で私は幸せになれたのだろうか?
……いや、きっと私はどうにもならない運命に絶望して自暴自棄に………自分の誇り・生命さえも全てみずからの命を以って全ての絶望を清算しようと。
……最低な現状・最低な人・最低な生活・強さの意味を穿き違えた自分・逃げ道としての兄を待ち続けた自分・大切な仲間の救い手を放棄しようとした自分・そして
……大好きな人にさえ反発し、傷つけた自分。そんな救われる資格の無い、全てに抗わなかった弱い私を圭一さんは救ってくれた。
……それどころか兄である悟史さえも……圭一さんは知らないけれど、私はありのままを梨花から聞いて知っている……自らが傷つく事など厭わずに、そ
れこそ百難、いや千難にも勝る程の辛く陰湿で破滅的な私の運命に立ち向かって………そして難無く打ち破ってくれたあの人の行った全ての軌跡と、奇跡を………』

「圭一さん……うぅ、グス、ひぐっ、うぇっうぇ」沙都子は自分の意思とは関係なく目尻に溜まった大量の涙を、堪え切れずに泣きだしてしまった。
唯々………溢れる感謝の涙が止められない。


60 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:48:13 ID:LW+Wcmey
今は保育器にスヤスヤと眠っているだろう、愛する娘……彼と自分との間にできた幸せな未来の象徴たる、
愛しい我が子、そしてふっと頭に浮かんだとある女性……よくは思い出せないが彼女を優しく導いてくれた優しい存在。

「きっと一生掛けてもご恩返しをさせて頂きますわ……圭一さん……そして……」
圭一はナースステーションに待機している看護婦に頭を下げ、既に帰宅していた主任さんにお礼の言葉をお願いして、
自分の車の中まで戻り、そこでタバコを咥え一息ついた。

そして「……幸せにしてくれてありがとうか、それはこっちのセリフだよ、沙都子……………………羽入さん。」
一人きりの世界で圭一は愛する妻と、他に別の誰かの名前をふいに呟く……。
そして思い出す……昭和58年の6月頃……初夏の日差しが照り付ける、一所忘れがたいあの季節の事を……。
そう……。

ひぐらしのなく頃に


61 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 11:49:43 ID:LW+Wcmey
BGM:Thanks

62 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:09:29 ID:LW+Wcmey
昔々ある所に、自らの不死を嘆く一匹の鬼がいた。
その鬼は妙齢の美少女といっていいほど整った容姿をしており、やや遠くから見れば彼女は人間にしか見えない程だった。
彼女を鬼と至らしめたもの、それは彼女の紫色のロングヘアーの両端、こめかみの少し上の部分から紫色の角の様な物が
下向きに生えていたからである。
鬼には何か辛い過去でもあったのだろうか? その瞳は何も映さず、表情も虚ろで、只ひたすらに呪詛の言葉を繰り返すだけの日々を送っていた。

ところがある日、その鬼の耳に何処からか風に乗って小さな声が聞こえてきた。
『こんな山奥に人間の声?……桜花』鬼は当初、その声を訝しげに感じていたが、次第にその端整な顔を歪め、
呪詛の言葉を紡いでいた口を閉ざした。

『薄汚い人間ども……尚も私の心を掻き乱すかっ!』鬼は憤慨した表情で叫んだ。
そして声の持ち主を探す為、二度と関わりを持つ事を拒んだ筈の人里近くまで、声の方角を頼りに下りて行った。

『にー…………にー』その声が沼地の方から聞こえてきた。
そして鬼は自らの爪を更に鋭くして、声の主が居るのであろう沼地に近づいていった。

しかしそこで鬼が見たものは『ぐすっ ぐすっ、えぐ……にーにー』沼地の畔に蹲って泣きじゃくる、蜂蜜色の髪色をした小柄な少女の姿だった。

こころむすび編「幸せにしてくれてありがとう」

第一章<ですわチビ>


63 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:14:59 ID:LW+Wcmey
昭和58年6月9日………深夜
「今回の惨劇の世界はここからなの? 羽入……」
古手梨花は眼前に迫る古手神社の高台にある、柵に向かって苦々しく呟く……まるで獲物を捕らえ損ねた狐のように嫌悪感に顔を歪ませながら。

すると、何も存在しなかったと思われた柵に腰掛けるように、妙齢15歳程の不思議な巫女装束姿?の少女が現れた。
……現れたと表現する事は正しいのか判らない???少女は柵から突然、半紙に落とされた墨汁のように、
柵だけの何も無い筈の景色からまさに蜃気楼のように、浮かび出したからである。

しかも少女には普通の人間には有り得ない特徴……紫色のロングヘアーの両端、こめかみの少し上の部分から紫色の角の様な物が下向きに生えていた。

「り、梨花……いきなり惨劇と決め付けるのは良くない事なのですよ、今度こそ幸せな結末を迎えられるかも知れないのですから!」
羽入と呼ばれた少女?は梨花に向かって困ったように答えた。

「そんな事言われたって説得力なんてまったくないわよ。 この前だって沙都子を鉄平から助け出してやっと幸せになれる
……私が必ず殺される無限地獄から抜け出せる、希望を持てると思ったら、最後の最後にあの女から、あんな事をされれば、
もう絶対に希望なんて持てないと思わない?」
梨花は羽入に向かって呆れた様に笑いながら呟く。

「あぅあぅあぅ……今回こそ絶対に惨劇を回避してみせるって梨花に決意して貰わないとボクも頑張りがいがないのです。
きっと超えられる、超えなければならないのです!頑張りましょう、梨花!(………相変わらず、この娘は………)」
羽入は両手に握り拳をつくりガッツポーズで、梨花を励ますように答えた。

「アンタはそういつも簡単に言ってくれるわね……まぁいいわ、この前の世界では希望を持てた間はとても素晴しかったし嬉しかった。 
何度でも経験したい程満ち足りていた……それだけでも百万の富に足るかけがえのない記憶……例え同じ結末になろうとも、
最後まで抗うことを厭わせない世界……やり遂げよう最後まで」
最後の方は小声で聞き取りづらかったが梨花の暗い心の内に、勇気の光が眩く輝いた事だけは、羽入にも理解できたようだ。

「そうと決まったらもう眠る事にするわ、もしも沙都子が目が覚めて私が居なかったら心配するだろうし……」
そう言って踵を返し、沙都子が眠り待つ住居に向かって歩き出した……その後ろ姿を見ながら羽入は小さく呟く。

「梨花……ごめんなさいなのです、幸せな世界にやっと辿り着いた筈の貴女を
……いえ、昭和58年6月の運命に打ち勝った筈の貴方達にまた昭和58年6月を迎えさせてしまって。
……でも、ボクにはどうしてもしなければいけない事があるのです。そしてボ、私のおこなった最大の罪の償いの為に
……沙都子、やっとこの世界であなたとの約束を果せそうなのです……」

そう羽入は呟くと、また蜃気楼が消えるように姿を闇に纏わせた。
辺りには深とした静寂のみがあるだけである。


64 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:21:02 ID:LW+Wcmey
 昭和58年6月10日・雛見沢分校AM8:05分
「け、圭一君……な、何を調べているのかな……かなぁ?」
分校の玄関前の靴箱で竜宮礼奈は園崎魅音と共に三人で登校してきた前原圭一の奇行に首を傾げた
……圭一は自分の靴箱の周辺・そして靴箱の中まで念入りに調べ始めたのである。

「ん?ああ、あの胡散臭いお嬢様言葉の<ですわチビ>が俺の靴箱に悪戯を仕掛けていないか調べてんだよ。
この前も上履きの中に松脂をたっぷり擦りこみやがって痒くて仕方なかったし、その前なんか俺の歩幅第一歩の位置を予想して、
ワックスで磨いといて俺を滑らせやがった……ったくギャグマンガ宜しくって位のこけ方をするところだったぜ」
そう言って圭一は場面を思い出したのかフガーーと怒り心頭のリアクションで礼奈や魅音におどけて見せた。

「くっくっく……あの慌てた圭ちゃんはそりゃもう直ぐにでも赤塚○二夫(御冥福をお祈りします)が絶対デッサンに来るって位の姿だったからね、
う、うひゃひゃ……おじさん今思い出しても……わ、笑いが止……」
そう言って魅音はお腹をすくめ、おどけた仕草で圭一に向かい合った。

「魅音、笑いすぎだ……それと自分の事をおじさんって……」とため息をつきながら圭一は上履きを手に取る
『ふぅ、今回は特に何も仕込まれてもいないし、仕掛けられてもなさそうだな……やれやれ毎日毎日心が休まる暇がねぇよな実際。』
しかし彼はまだ安心など出来ない、東京からこの雛見沢に転校してきて二週間、心休まる日が一日たりとて……そう、転入初日でさえ……。

「いやぁ〜圭ちゃんがこんなにも早く雛見沢の空気に溶け込む事ができるとはねぇ、案外沙都子のトラップのおかげじゃないの?……ん?」
魅音は一瞬不思議そうな顔をしたがすぐにニヤニヤと先程の表情になった。
「こら魅音……」圭一はジト目でロングポニーテールの少女を見やる。

「そうだよ!沙都子ちゃんのトラップのおかげだよ!……はぅ〜トラップに引っ掛る圭一君かぁいかったよぉ〜!」
そう言って礼奈も目をキラキラさせて圭一の肩をポンポンと叩いた。
「礼奈……お前まで」圭一はガックリと項垂れてブツブツと呟き出した。

「もう〜そろそろ礼奈じゃなくてレナって呼んで欲しいなぁ、圭一君だけだよ、礼奈って呼ぶの」
礼奈はぷぅ〜と可愛く頬を膨らませて抗議した。
「判った判った、レナ……これでいいんだろ?」
圭一は疲れたように、だがしっかりとレナと呼んで見せた。

「う、うん……」レナは顔を赤くして嬉しそうに微笑んだ。
「いやぁお二人さん、熱いねぇ〜おじさん妬けちゃうねぇ〜」魅音はいやらしい笑みで圭一とレナを交互に見やった……ただし目は笑っていないようだが。
すると瞬く間にレナの顔が真っ赤なトマトよりさらに赤い究極の完熟トマトのように真っ赤に染まった。


65 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:23:44 ID:LW+Wcmey
「え?何が?……??まぁいいや、先に行くぞ」圭一は鈍感なのか? 意味が判っていないのか? 
さして気に留める様子も無くテクテクと2人の少女の先を歩き出す。
「け、圭一君」
「ま、待ってよ、圭ちゃん」
固まって妄想モード全開だったレナと、切れのいいツッコミが決まってやけに嬉しそうな魅音も、
はっとして現実に戻ってきたようで、急いで圭一の後を追っていった。

その頃教室では……圭一の言っていたですわチビこと北条沙都子が親友の古手梨花と一緒にこれから起る惨状を思い浮かべて、
クスクスと談笑していた。
「魅音さんはあのメモに気付いて下さいましたかしら?……お〜ほっほ〜今日こそあの男に私の偉大さを判らせて
『沙都子様、参りました……自分はこれから沙都子様の家来になりますです。いや、ならせて下さい!……ではご主人様!
卑しい私に、何でもお申し付け下さい!』ってきっと言わせてごらんにいれますわ!」
沙都子はそう胸を張って梨花に答える。

「み〜〜☆……今日も圭一は沙都子のトラップコンボを受けるのです……きっとガクガクブルブルにゃーにゃーなのですよ
……後でボクが、<かわいそ、かわいそ>してあげるのです……………にぱ〜〜☆」
梨花はニコニコしながらこれから登校してくる哀れなターゲットに対して、胡散臭い憐憫の情を向けるのであった。


66 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:28:22 ID:LW+Wcmey
AM8:12分……教室前……圭一は二つある入り口・出口のドアの前で立ち止まって考え込んでいた。
後ろでは魅音がニヤニヤとにやけ、レナが心配そうに圭一の顔色を伺っていた。

『入り口と出口どっちだ?……昨日は出口から入ってひでぇ目にあったし一昨日は入り口……ドアに画鋲は?
……くそっ!どっちにも付いてねぇ……付いていた出口が画鋲のみのダミー、何も付いてない入り口が本当の悪夢
……そう思って昨日はやられたんだよな……じゃあ順番からいって入り口か???
……い、いやあのチビがそんな単純な奴じゃ無いって事は、この二週間で嫌と言う程味わったじゃねぇかっ!
……よく見て、よく考えろ、KOOLになれ前原圭一……冷静に、冷静に……よし!出口が正解だ、いやっ正解であって下さい!』
圭一は祈るように考えを行動し移そうとした。

だが「ガラッッ」ドアの開く音と共に「圭ちゃん早く教室に入らないと遅刻になっちゃうよ?」
魅音は圭一を横目にレナとさっさと教室に入っていった。

それを唖然とした態度で見ていた圭一だったが
「は、ははは、正解は出口か……思ったとおり…………勝った!!俺は始めて読みきったんだ!あの糞生意気なチビに
……この一週間どれだけ屈辱に苛まれたことかっっ……お、俺は今まで生きてきて最高に嬉しかった事を述べよと言われたら
真っ先に誇れる偉業を達成したんだ嗚呼嗚呼ああああああああああああああああぁーーーーーーーーー」
そう高らかに宣言した圭一は、はぅ〜〜っと嬉しそうに出口から教室に駆け込んだ。

その瞬間;ピン;パカーン「へ?」「ぬがぁーーー!!」
圭一は足元に違和感を感じると共に後頭部に衝撃を覚えた、
さらに;ズルゥーーー:「げぇーー!」
ボフッ:「ぐぇっ」
……教室に入った瞬間、足元に仕掛けられていたワイヤーが切れ、勢いよく入って来た圭一の斜め45度に傾いた後頭部にド○フで使うようなタライがHIT、
倒れかけて膝を突いた先にワックスが塗ってあり、伸ばされた手と膝の間の隙間
……みぞおち付近に予め置いてあったゴムボールが、HITして悶絶したのだ。


67 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:30:17 ID:LW+Wcmey
悶絶する圭一に向かって大爆笑の渦と共に
「お〜ほっほ〜〜ほ〜〜〜どうしましたの?圭一さんそんな所で? 教室は眠る所じゃありませんわよ!
……それと生意気なチビって誰の事ですの? レディに向かってそんな事を言う方は殿方としては下賤な部類に入りますわよ!
……まぁ圭一さんも、もう少しレディに対する礼儀というものを勉強した方がいいですわね!」

綺麗な蜂蜜色の髪をカチューシャ?ヘアバンド?で纏めた幼さを残しつつも整った顔立ちの、
美少女と言っても遜色のない少女が、口元に手を当て、高笑いを浮かべながら圭一を見下ろしていた。


68 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:32:49 ID:LW+Wcmey
暫く動けなかった圭一だったが、ナインカウントで立ち上がるボクサーのように、
「へ……へへへ」と言いながらヨロヨロと立ち上がると、ゆっくり呼吸を整え、そして眉をへの字に曲げて、沙都子に向かって歩きだした。

それを見た沙都子は「ひぃっ!」と驚き、後ろに後ずさりをした。
しかしすぐに壁にぶつかって後が無くなってしまった。

「ごるあぁぁぁぁクソチビっ! よくもやってくれたな! 一瞬見覚えのない婆さんが川の向こうの花畑で手招きしてたぞ!
危うくつられて行きそうになって……ってそうじゃねぇ! あんな悶絶必死のトラップなんて仕掛けんじゃねぇよ……学校は勉強をしに来る所って事を理解してんのか、てめぇは!」
圭一は鬼の形相で沙都子を睨み付ける……しかし沙都子も負けじと言い返す。

「べ、勉強をしに来る所と言うならトラップ術も立派な勉強ですわ!!!!私、自分のトラップ技術が人間にどれ程通用するか実戦勉強中ですの、
オホホ〜………それに私には沙都子という立派な名前があるのですからチビって言い方はやめてくださいまし!」
沙都子は頬を膨らませて明後日の方向を向きながら必死に視線を逸らして答えた。

「うるせぇ!だからその実戦を毎日毎日俺に試すんじゃねぇっ!!お前のイタズラは一々手が込みすぎてんだよっ!
……まぁ他の奴に試すのはもっとよくねぇけど、……とにかく!!俺以外の誰かが引っ掛ったらどうすんだよっ」
圭一は興奮しながらも沙都子の目線まで姿勢を下げて、彼女のイタズラ(トラップ)がどれだけ危険な物か諭そうとした。

「べ、別に圭一さんだけを集中的に狙って居た訳じゃありませんわよ!
……たまたまいつも圭一さんが引っ掛るだけですわ……それに今日は、ほんの少しだけやり過ぎただけですわ!」
沙都子はムスッとした態度だが、圭一の顔がすぐ前にあるので、頬を紅くさせて、尚も明後日の方向を向きながら必死に悪態を付いていた。


69 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:35:44 ID:LW+Wcmey
「圭ちゃんそれは大丈夫だよ、私らは沙都子のトラップには絶対引っ掛らないから…」
魅音が圭一の肩に手を置いて、あっけらかんと答えた。

圭一が魅音の言葉の意味が判らずに首を捻っていると、魅音が一枚のメモを差し出した。
「み、魅音さん」沙都子の顔がみるみる青くなる。

そのメモには……<出口から入る時は足もととその先のゆかに注意して下さい。それをレナさんにも伝えて下さい。……沙都子>
と漢字とひらがなが混じった読み辛い文章が書かれていた。

「魅音っ!お前これを何処でっ!」圭一は驚きながら魅音に詰め寄った。
「さっき玄関で私の靴箱の中に入ってたんだよ、圭ちゃんが自分の靴箱調べている時に……それでさっき圭ちゃんが先に行った時にレナに伝えてさ……」
魅音はニヤニヤしながら圭一に説明する。
「ご、ごめんねぇ圭一君」レナが申し訳なさそうに圭一に謝ってきた。

「な、何で言ってくれなかったんだよっ!」
圭一は二人に対して濡鼠のような、いや、それよりも餌を御預けにされた子犬のような表情で、
二人に対し抗議めいた非難を過量な声で怒鳴りつけるように発した。


70 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:38:34 ID:LW+Wcmey
「何となく沙都子の意図が分かって面白くなっちゃて」
魅音は舌を出しながら<テヘッ>とはにかみながら答えた。

「ど、どういう事だ???」
圭一は訳が分からないといった表情で魅音を問い詰める。

「沙都子が遠回しに私達にトラップになってくれって意味だって私は思ったんだ
……わざわざ<出口から入る時は足元に気を付けろ>って書いてあるから
『教室前で圭一さんが考え込み出す筈ですので、敢てはずれの出口から入って圭一さんをかく乱して下さいまし』
って意味だと解釈したんだよ」
中途半端に似ていない声真似、口調真似で魅音が答えると圭一は<がーん>と不合格のショックにふける浪人生のようにがっくりと項垂れた。

「圭一、<かわいそかわいそ>なのです♪」
梨花が圭一の頭を優しく撫でる…しかしその顔はどう見ても同情顔ではなく太陽のような笑顔であった。

「り、梨花ちゃん」圭一は梨花に対して涙を流しながらその暖かい手の平の感触にふけっていたが、すぐにはっとして立ち上がり、沙都子を睨み付けた。
「ひぃっ!」沙都子は怯えた顔で圭一の顔を伺っている。
「チ…おい沙都子……お前さっき俺だけがターゲットじゃない……たまたまだって言ったよな??? めちゃくちゃ俺狙いじゃねえかっ!
……よくも手の込んだ小細工しやがって……お前には俺のでこぴんが、どれ程の威力か教えてやる必要があるようだな
……それが嫌だったら今すぐ謝れよ!」


71 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:41:27 ID:LW+Wcmey
圭一は沙都子に向かって、指を引き絞る<通称でこぴんポーズ>で沙都子の愛らしい おでこに標準を絞った。
「ふぇぇ、レナさん、圭一さんがいじめますのぉ、助けて下さいまし」
沙都子は半泣きの表情でレナに対して救いを求めた。

しかし彼女は心底申し訳なさそうに
「ご、ごめんねぇ沙都子ちゃん、今回のトラップは流石に私もちょっとやり過ぎかなぁなんて思ってたり……」
恐らく彼女の為とレナも涙を呑んでの選択だったにちがいない、その証拠に泣き顔の健気オーラ全開の沙都子に対して普段なら
「はぅ〜泣き顔の沙都子ちゃんかぁいいよぉ〜!……お、お持ち返ぇりぃ〜(=∀=)〜(´・ω・`)」と音速のスピードで沙都子をさらい、
自宅に持って帰ろうとするのだから……。

「たまには沙都子もお灸を据えられなきゃねぇ〜……うひゃひゃ」
魅音は明らかに面白半分で彼女に笑いかけた。

「沙都子……覚悟するのですよ・・・にぱ〜☆」親友であるはずの梨花も同意権のようである。
「チビ……覚悟しろーーー」圭一は悪魔の面持ちで彼女に笑いかけた。
「いやぁぁぁ……けだものぉぉ(やっと)」沙都子は泣き叫ぶ・・・


72 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:44:14 ID:LW+Wcmey
しかし圭一は<ポン>と沙都子の頭に手を乗せ、実際荒っぽく見えるが、それでいて少女の色素の薄いサラサラの髪の毛を、
クシャクシャにしないような優しい手振りで頭を撫で始めた。

「ふぇ!・・・え???」
沙都子は何が何だか判らずされるがままに圭一の頭を撫でる行動を甘受していた。

圭一はニヤニヤと、ドッキリに成功した悪戯小僧のような笑顔で、沙都子を見下ろしながら「な〜〜んちゃってなっ♪☆」
と笑いながら尚も沙都子の頭を撫でている。

沙都子は怯えながら圭一を見上げて「圭一さん?怒ってませんの?」と恐る恐る尋ねた。
「…………別に最初から怒ってねーよ……ははは!」圭一は沙都子の頭から手を離し、<全然!>と
右手を左右に振って平然をアピールしている。

「まぁあえて言うなら、怒ったフリを最後まで演じきるってトラップかな?お前の怯えた表情……ふっふっふ……最高だったぜ!」圭一はあっけらかんと答える。
「やっぱりねぇ〜……そんな事だろうと思ったよ……」
「うんうん!……レナも圭一君は怒ってないと思ったよ……」
「そうなのですよ!……にぱ〜☆」
魅音もレナも梨花も皆三者一様に圭一の怒りがブラフであった事を確信していた。

それは何故か、その根拠は圭一が転入して来てからこの一週間、毎日沙都子のトラップコンボを食らい続け、
辛酸を舐め続けた圭一だったが、今日よりもっと過酷なトラップがあった時も、今日のように沙都子に向かって行く事はせず、
怒鳴りはするものの、暴力を振るった事は一度も無く、言い争いの後は、沙都子の頭にデコピン一発で、大抵圭一が引く事で決着していたからだ。

……その代わり圭一の沙都子に対する普段の呼名は、本名よりも<ですわチビ>等の宜しくない仇名で呼ばれる事が多かったが。


73 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:46:37 ID:LW+Wcmey
沙都子は顔を真っ赤にして圭一を睨み付けながら。
「むがーー!……圭一さん!酷いですわ!!……全く本当に怒ったのかと思いましたわ、本っ当にレディーに対する礼儀が欠けている男ですわ!!
……最低の殿方ですわ!(なんで………)」そう言って捲し立てた。

「ぶぁーか……お前みたいなチビ猿如きにこの<雛見沢一のクールガイ(自称)>……前原圭一様が怒る訳がねぇーだろ
……小さい、小さい……まぁ毎日俺様に立ち向かってくる度胸に免じてちゃんと名前で呼んでやるよ、沙♪都♪子♪」圭一も負けじと言い返す。

そんな二人の言い争いを近くで眺めていた三人だったが、魅音が時計を見ながら圭一に慌てたように話しかけた。
「圭ちゃん! そろそろ知恵先生が来る時間だよ……お開きにしなきゃ」と言ったと同時に<ガラッ>と入り口のドアが開き、
担任の知恵(しえい)留美子が教室に入って来た。


74 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 12:48:53 ID:LW+Wcmey
知恵は教室を見渡し小さくため息を尽くと。
「……何です? この騒ぎは? ……みなさん早く着席して下さい……ん? な、何ですかそこの紐やタライは???またですか???
沙都子ちゃんと前原君、早く片付けなさい!それと床のワックスも拭き取ってください」
知恵先生は驚きと共に現状を把握してなぜか圭一にも掃除を命じた。

「し、知恵先生これは私が勝手に仕掛けた物で、圭一さんは引っ掛っただけですわ!」
普段はトラップを仕掛けた沙都子自身が残骸の後始末をしていたのだが、今回は圭一にも掃除が命じられた為、
沙都子は慌てて先生に向かって事の顛末を説明した。

「……確かに仕掛けた沙都子さんの方が悪いですが、警戒不足の前原君にも問題はあります。
転入して二週間、毎日のように沙都子さんのいたずらを受けたのに警戒もせずに
引っ掛るなんて、わざと引っ掛っているとしか思えません。」
知恵先生は漠然と二人に言い放った……彼女はメモの事や魅音の行動など知らないので仕方ないといえば仕方ないが、
少々理不尽な気がしないでもない。

『先生なんだから止めればいいのに……』魅音を始め分校の生徒は知恵の発言後みんな同じ事を考えていた。


75 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:25:04 ID:LW+Wcmey
さるwwwwメンドクセェwwwVIPに帰れってかwwwww

沙都子が尚も食い付こうとしていたが圭一が「確かに引っ掛らなければ教室も汚れないし怒られることもないですね……」
と叱責に対して肯定してしまったので、何も言えなくなってしまった。

「け、圭一さん……」沙都子は圭一に対して申し訳なさそうに視線を合わせたが、圭一の方は「気にするな」
と沙都子の頭を軽く撫でてさっさと後ろの後片付け始めた。

後ろ向きに「知恵先生……これは引っ掛った俺の責任です、俺だけで片付けるので沙都子はそのまま授業を受けさせて下さい」
沙都子は驚いて何か言おうとしたが「この程度に二人もいらねぇよ」圭一はそう言ってワックスをふき取る為のモップを取りに廊下出て行った。

教室から少し離れた資材庫の隣にある水飲み場に向かった圭一を尻目に教室では
「知恵!……ちょっとトイレに行きたいのです」梨花が知恵先生に向かって申し入れた。

「古手さん!……HRでもトイレは授業が始まる前に行っておきなさいとあれほど
言っていますのに……それと先生を付けなさい、分かりました……行って来ていいです……」
そう言って、ため息を付きながらも渋々許可を出した。

そのころ水飲み場では……。
「イテテ、沙都子の奴、もうちょっと加減ってやつを考えろよな……」
圭一は擦りむいた肘を水で冷やしていた。

「あれでもうすぐ11歳ってんだから末恐ろしいよな……考えれば考えるほどあいつの将来が心配になる
……将来……なんだろう?……あいつの将来を考えたら妙に悲しく……いや、無性に悔しくなったな???……」
圭一は良く分からない何かが胸の中に疼いた事に気が付いた………とても不愉快な気分になる何かが……。

76 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:33:19 ID:LW+Wcmey
「圭一!」後ろか声がして振り向くと古手梨花嬢が走って来たのだろうか、息を切らして嬉しそうに微笑みながら圭一を見上げていた。
「梨花ちゃん?……どうしたんだ?こんな所に……そうか知恵先生に……」
圭一はこの場所に梨花が来た事がよく分からなかったが、すぐに何か知恵先生に伝言を頼まれたのだろうかと判断して梨花に話しかけた。

「みぃ?……そうではないのですよ、ボクはトイレに行っている事になっているのです……にぱ〜☆」
そう言ってこっちまで笑顔になってしまうような、満開の笑顔で梨花ちゃんは圭一に笑いかける。
「へ?……ならトイレに行けば……あ!……俺に何か話でもあったの?」性格的に少々ニブチンな圭一だったが、梨花の意図する行動は理解できたようだ。

「ボクは圭一に一言お礼が言いたかったのです、それもすぐにでも!」
「俺に?……梨花ちゃんに感謝されるような事したっけ???」圭一は良く分からないような仕草で梨花に問いかけた。

「沙都子の事なのですよ!……トラップの事、いつも本気で怒らないでくれてありがとうなのです……」
「なんで梨花ちゃんが?……まぁいいや、別に大した事ないよ……性格の悪い妹からいたずらされるようなもんで、本気で怒ったりしないよ
……それどころか毎朝結構期待してるんだよ、今日はどんなトラップでどう回避しようとか……あいつのトラップのおかげで退屈しないって言うか」
照れ臭さそうに圭一は答える。

『そう………圭一はいつも………いつの世界でもそう言って、沙都子の事情も知らない時からトラップに関しては寛容
……いや、優しすぎるくらい暖かく沙都子に対して接していた。
……いつも本気で怒ったふりだけで沙都子に対して暴力を振るった事は無い
……他の事でも沙都子をからかうだけからかっていつも最後にはフォローしていた
……いつの世界でも圭一にとって沙都子はかけがえのない存在なのだろうか?
それについては沙都子も同じだろうが。
……けれど、いかんせん沙都子はまだ幼く自分の気持ちがよく分からないようで、それをトラップという形で圭一にしてしまう事は間違いないと私は思ってる。
気になる子には<つい>いたずらをしてしまうと言うやつだ。
……沙都子は自分の気持ちがなんなのか気付く年齢まで達したことはない。
……人間は年を取る、当たり前の事だがそれが当たり前に出来ない世界に私を含め
……いや、私の所為で圭一・レナ・魅音・もうすぐ教室に通い出す詩音
……それに親友の沙都子を巻き込んで繰り返される輪廻
……くだらない繰り返しの世界の住人にしてしまっているのだから』

「梨花ちゃん???」
圭一は何か考え込んでいるような梨花を怪訝そうな表情で伺っている。


77 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:36:46 ID:LW+Wcmey
「みぃ?……なんでもないのです、女は時として思い煩うものなのですよ……」
「ははは……まぁとにかく、俺自身は沙都子のトラップに関して全く気にしてないんだから梨花ちゃんも感謝とかそんなに気にしないでくれよ!!
……俺自身も救われているんだよ実際…………あ!!」

「何が救われているのですか???」今度は梨花の方が怪訝な表情で圭一に話しかけた。
「い、いや何でもないよ!!!……ほ、ほら梨花ちゃんはトイレに行ってる事になってるんだろ?……俺よりも早く教室にもどらなきゃ知恵先生にしかられちゃうぞ!!……」
慌てて圭一は誤魔化す為か、梨花に本来の目的を指摘して教室に戻るように促した。

「みぃ?(東京での事件の事かしら?)……分かりましたのです、圭一も早く戻って来るのですよ……にぱ〜☆」
梨花はそう言って教室に戻っていった。

『あ、あぶねぇ……梨花ちゃんに対して何を言おうとしたんだよ俺は!!……あれは過去の事なんだ!!!……そう……けして取り戻せない過去なんだ』
圭一は自分の心に丹念に………暗示をかけるように話しかけた。

圭一が教室に戻ってくると既に授業が十五分程始まっていた。
すぐに床を拭き、モップは次の休み時間に返しておけばいいかと思い、後ろの所に置いて自分の席に着いた。

「前原君やっと戻ってきましたね、今日の数学は教科書の47ページから始まっていますので開いてください……それと申し訳ないのですが、
今日も副担任をやってもらってもいいですか?……」
知恵は席に着いた圭一に対し授業内容の説明と共に下級生に対しての先生代わりをしてもらえないかと頼んできた。

「別に構わないですよ……俺も教える立場から勉強をすれば気付ける事もあるし……毎回頼まなくても別段やりますから気にしないで下さい。」
あっさりと承諾した圭一は席から立ち下級生の周辺を廻り出した。

「そう言って貰えると助かります……では、宜しくおねがいします」
知恵先生は申し訳なさそうに笑って直に生徒の質問に対して向き直った。

「前原さん……ここが良く判らないんですけど?……」
「この問題はこれで合ってますか?前原さん……」
次々と生徒からの質問や数式の答え合わせが圭一に向かって弾丸のように飛んできた。


78 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:44:01 ID:LW+Wcmey
「そこは……そう分母と分子を掛けて……七掛ける七は59じゃなくて七が七個あるのは分かる?……そうそう正解!……」
次々と問い掛けられる質問を即座に理解してその解になるように数式を相手が理解できているか確認しながら導いていく、
そしてそれをしているのは中学二年生だという事実が教師が一人しかいない分校の実態をつぶさに語っていた。

「……圭ちゃ〜ん……ここは?」
「因数分解か……これは手順さえ覚えればそう難しくは…………あれ?……何で小学生の問題に因数分解が?……ん?……み、魅音!なんでお前が俺に聞いてんだよ!……」
時間短縮の為相手の顔を見ずに机しか見ていないで教えていた圭一だったが、小学生の年齢に反比例する問題に違和感を感じ見上げてみると分校唯一の中学三年生である園崎魅音嬢の、
ばつの悪そうな顔があったので少々……いやかなり驚いた。

「いや〜!何遍やっても全く訳分かんなくてさぁ〜……しかもおじさん何が分からないのかも分かんなくなっちゃって……圭ちゃんなら解けるかな〜なんて……エヘヘ」
魅音は照れ臭そうに頭を掻きながら圭一に甘えるように猫なで声で答えた。
「エヘヘじゃねぇよ!……まぁ俺は解けるけど……はぁ〜、魅音は今年受験だよな?これ位解けなくてどうすんだよ、もう一回、中三やり直す羽目になるぞ……」
圭一はため息をつきながらもその問題を解いてみせた、すると魅音だけでなくレナからも賞賛の声が上がった。

「圭一君、三年生の問題も解けるんだ!……すごいねぇ〜、勉強要らずだね……だね!」
「やっぱり圭ちゃんは解けるんだ……私は別に浪人してもいいかなぁ〜……そうすれば圭ちゃんやレナと同学年になるしねぇ〜」
レナは素直に驚くが魅音は極楽トンボの言葉通りのような返事を返した。

「ん?……たまたま前の学校で済ませた範囲だったんだよ、あと勉強要らずでいられるほど俺は頭よくねぇよ
……それと魅音、そういう訳にもいかないだろ……全くもう少し頑張れよな……」
レナの賞賛にぶっきらぼうに答えた圭一だったが、魅音に対しては疲れたように答えた、この呑気な少女の将来が少し心配になった圭一であった。


79 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:48:08 ID:LW+Wcmey
「圭一はすごいのです!……沙都子も圭一を見習わなくてはならないのですよ……」
「梨花ぁ〜!どう言う意味ですの???……別にちょっと頭が良いからって、いい気になってもらっては困りますわ!
……私のトラップに間抜けに引っ掛るようではまだまだですわ〜……おぉ〜ほっほっ〜」
三人の話を聞いていたのか、梨花が圭一をほめて沙都子が圭一を扱下ろすまさにアメとムチの会話が圭一の耳に聞こえてきた。

「さ、沙都子!!!てめぇまだ反省して……ん?……ふっふっふ、沙都子君」圭一はニヤニヤしながら並んでいる梨花と沙都子の机に近づいてきた。
「なんですの?圭一さん、気持ちの悪い顔をして……ついに頭がおかしくなったんじゃありませんの?……早く病院に行ったほうがいいのではなくて?」
怪訝そうに圭一を見やる沙都子だったが、自分の机の前に圭一が来て、ノートと自分の顔とをニヤニヤしながら見比べているのを見て、
すぐに圭一のにやけ顔の意味を理解した。

「(え???もしかして何処か間違っているんですの?…でも何処が???……うーー…分かりませんわ!!!……でも圭一さんに、
何処が間違っているのか指摘されるのもしゃくですし……ふぇぇ背に腹は代えられませんわ……)
私の完璧なノートに何か文句でもあるんですの?……言いたい事があるのならはっきり言って下さいまし!」
沙都子は圭一に動揺を気付かれないようにきちんと言葉を発しゆっくりとした口調で圭一に話し掛けた。

「お?……随分強気な態度だなぁ……ぷっ!さすが分数の掛け算を分母・分子同士で掛けてものすげぇ答えを出しているレディだけあるな
……立派!立派!……ぷぷぷ!」
圭一は小刻みに震えながら笑いを堪えて答えているようだった。

それを聞いた沙都子は顔を真っ赤にさせて圭一の顔と自分のノートを見比べた。
しかし「なっ?……そんな筈ありませんわ!!!分数の掛け算は分母・分子同士で掛けるものに決まっていますわ!
……そう……、習いましたもの」
最後の方は小さな声だったが明らかに意地をはって無茶苦茶言っている事は明白である。

「そういう答えもあるかもしれないけど(ねぇよwww)明らかに小学生の問題じゃ出ねぇよ
……その答えの問いはどこだ??……おい沙都子、よく見てみろ<分解しなさい>ってあるじゃねぇか、
つまり答えの段階で分数のままでは明らかに間違ってんだよ……たくっ!数式を間違えて覚えられたら面倒だ、
教えてやるからしっかり覚えろよ」圭一は彼女の無茶苦茶な言い分を完全に論破した状態で沙都子に正式な数式を教えようとした。


80 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:52:28 ID:LW+Wcmey
「うっっ!……私はまだ小学生ですわ!……失敗を繰り返して大人になっていく卵の状態……つまり正解が間違っていてもそれを糧に次はきっと間違えない
……その悔しさをバネに……そうやって成長していくものですわ……そんな事も分からない圭一さんは駄目ですわねぇ……ま、まぁ
……どうしてもって言うなら教えさせてあげなくもないですわ……」
沙都子は素直になれないのか、またもや圭一を挑発するような事を言ってしまう。

「沙都子、素直に教えて下さいって言わないと駄目なのですよ? ……そんな事では今度こそ圭一に嫌われてしまうのですよ……」
いつもは満面ヒマワリ笑顔の梨花も少々呆れたように小声で沙都子を嗜めた。

「り、梨花!……べ、別に私は圭一さんに嫌われたって気にしませんわ……それに私は圭一さんの事なんて別に何とも思って
……もおっ!一体何を言わせるんですの!!」
沙都子は真っ赤になって、梨花に慌てて否定した。

「お前ら何こそこそ話してんだ?……おい沙都子、別に何でもいいから俺の説明を素直に聞くのか聞かないのかはっきりしろよな」
圭一は二人の会話がよく聞こえていないのか、
口をへの字に曲げて問い返した。

「沙都子?」梨花が真面目な顔で問いかけると
「り、梨花……わ、分りましたわよ……圭一さん、真面目に聞きますのでこの問題を教えて頂けませんこと?」
梨花の無言の圧力に沙都子は少し恐縮しながら素直に圭一に答えた。

「そうやって最初から素直に頼めばいいんだよ、この問題は……」
圭一は自分で求めたが、素直に頼んできた沙都子の態度に苦笑いを浮べながら明確な数式を沙都子に教えるのであった。


81 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:56:08 ID:LW+Wcmey
その後は平穏無事に授業も進み、気が付けばPM12:00を知らせる校長の聞き慣れたハンドベルの音が鳴り響いた。
「さぁみなさんお昼にしましょう…魅音さん号令を御願いします」
知恵先生の小気味の良い声と魅音の「起立!注目…礼!!」の掛け声にて昼食の時間と相成った。

本来通常の小学校等では給食制度が確立しているのだが、元営林所を改築した校舎の設備では満足な衛生条件を満たす事が出来ず、
生徒に弁当の持参を御願いしていた………尤も学校が存在しているだけ万々歳な生徒や保護者からは文句など皆無であったが。
そして普段は皆各々の自由なように、そのままの席で食べたり気の合う人同士で食べたりしていた。

そして当の圭一はというと、魅音・レナ・梨花・そして沙都子と共にレナの席の周りに集まり食事を始めた。

「圭ちゃん! その春巻き貰った!」
「なにぃ!く、くそっじゃぁ俺はレナのから揚げ頂きぃ!」
(キラーン)「させませんわ、秘儀タライ落とし……」(パチンっ)。
(ドゴンっ)「ぐぇ……」ひゅーガタン(椅子ごと後ろに倒れる)ピクピクピク
「あ、あはは沙都子ちゃんやりすぎかな…………かなwww」
「………………にぱー☆」
「さ、今のうちに圭一さんのお弁当を日の丸弁当にして差し上げますわwww」
「う〜ん…………げっ!お、俺の弁当がぁ(チラ……ボソッ)………やっぱり同じだな」
「……!……」
「お〜ほっほっほほ、何時なんどきも注意一秒怪我一生ですわ!」
「沙都子ちゃん……使い方を間違ってるよ」

そんなこんなで昼食も無事(?)に終え、雑談をしていると、急に何かを思い出したように魅音が圭一に話し掛けた。


82 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 13:59:18 ID:LW+Wcmey
「そういえば圭ちゃんが雛見沢に来て一週間位経ったけど、まだこの村の事をあんまり詳しくないよね?
この間は断られちゃったけど今日の放課後にみんなで圭ちゃんにこの雛見沢を案内しようと思うんだ
……レナたちの予定は大丈夫かい?」
「レナは大丈夫だよ!」
「ボクは今日の朝に公由から電話があって、今日の放課後に綿流しの打合せを公由たちとしなければならないのです、
その際沙都子にお留守番をしていて貰おうと思っているのです……という事なので沙都子、お留守番を……」
「わ、分かりましたわ………私も放課後になってまで圭一さんのお守をしなければならないなんて、考えただけでも耐えられませんわwww」
「沙都子てめぇ!」

黙って皆の話を聞いていた圭一だったが、流石に沙都子の言葉にカチンときたらしく、沙都子に食って掛かった。身構える二人………しかし。
「まぁまぁ圭ちゃん、あんまり怒ると将来禿げるよ?」
魅音の言葉に自分の将来の姿を重ね合わせて圭一は押し黙る。
「沙都子も余り言い過ぎると,いつまで経っても圭一に子供扱いされるのですよ、………淑女喧嘩せずなのです…………」
レディを自認する沙都子も梨花の言葉に押し黙った。

「って訳で圭ちゃんは放課後大丈夫?」
魅音の言葉に一瞬躊躇した圭一だったが、実際自分の今現在に於ける行動範囲が、自宅→分校→スーパー(カップラーメン)→自宅という
幾分味気ないコースを巡っていることや、転校初日に魅音から案内の提案を受けたのだが、色々と事情があり断っていた事などを思い出し、
魅音の提案を快く受けることにした。

「ああ、よろしく頼むよ!」圭一は二人に向かって快声で答える。

午後の授業もいつも通りに沙都子と圭一の口喧嘩の他には特にたいした事件もなく、六時限目の授業が終わり、帰りの会を終えて下校となった。

そして圭一は魅音やレナを伴って教室を出て行った。
「では沙都子、ボクたちも帰りましょうなのです」
「ええ、梨花」
梨花が沙都子に帰宅を促すと、沙都子も頷いて二人で教室を後にした。


83 :創る名無しに見る名無し :2009/09/19(土) 14:03:05 ID:LW+Wcmey
取り敢えず一章は長いから終わり――誰も見てないだろうし。

「続きを書けよチンカス」レスが付いてたら、続き載せるよ。
ああ一応48のレスは俺ね。

84 :創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 14:06:23 ID:ySR4Yt0z
いや見てたよ。乙です!

85 :創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 14:13:19 ID:qSmxhE/v
乙です!圭沙ってそういえば少ないな。
個人サイトでは余り見ないし。本家が多いせいかな。時間を開けてまた続き待ってます。

86 :♯shinohara123:2009/09/19(土) 15:02:47 ID:LW+Wcmey
>>84>>85d
ちょwww見てる人いたんだw

俺的には鏖編でもし、グッドエンドだったら沙都子は一生圭一に頭が上がんないだろう的な
感じに思ってコレ書いてる。

あ、あと二、三。
この先ちょっと厨臭い「お、俺の右腕が疼きやがるwww」的な描写が出てきますw。
この話は各編に非常に被る場面が多々あるますが、その殆どがご都合主義な卑怯な解釈で構成されますw。
沙都子のツン度は多めに設定しております。

以上を御理解して頂いた上で御拝読下さいw。
もう少したったら投下する。

87 :創る名無しに見る名無し:2009/09/19(土) 15:17:52 ID:ySR4Yt0z
了解。夜になってから見ます。

88 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:18:16 ID:LW+Wcmey
てす

89 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:26:23 ID:LW+Wcmey
おお出た出たwこのトリでいきます。

2時間後…………辺りが茜色に染まり始め、ひぐらしの鳴き声がさざめき始めた頃、圭一を含む三人は、田んぼのあぜ道を歩いていた。
「ふぅ………雛見沢観光ツアーは大体こんなもんかな、圭ちゃん……大体この村の見所を案内したつもりだけど、どうかなぁ?
大分この村のことを分かって貰えたと思うんだけど」
ほこりだらけの洋服をはたきつつ、魅音は笑顔で隣の圭一に話しかけた。

「お、おう!大分この辺の地理にも明るくなったよ!魅音、ありがとな………けどなぁ…」(チラッ)「はぁ………」
同じように圭一も服をはたきながら魅音に笑顔で返答を返すが、少し後ろを歩くレナ嬢を見て、なぜか大きくため息を吐いた。

(=∀=)「はぅ〜〜!ケンタくん人形かぁいいよ〜!」
レナは2m近く在りそうな強化プラスチック製(FRP)人形を背中に背負い、嬉々とした表情で圭一達の後ろを着いて来ていた。

本来ならば魅音の観光ツアーは集落内の主要部を回る程度なので、ものの一時間程度で終わる筈だった。
しかし最後に、都会から不法投棄されるゴミ郡に圭一を案内した事が非常に不味かった。
魅音としては圭一にこの現状を見てもらい、愚痴の一つでも聞いてもらおうとしただけなのだが、
そこに着いた途端、レナが「はう〜かぁいい物♪かぁいい物♪」と呪文の用にその言葉を繰り替えしながら辺りを散策し始めたのである。

頭を抱える魅音とその様子に唖然とする圭一だったが、レナの「こ、これは!」と言う歓声と共に今背負っている人形を見つけ、
二人に手伝ってもらってゴミに半分以上埋もれていた人形を掘り起こし、今に至っている。


90 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:28:21 ID:LW+Wcmey
始めは魅音や圭一も目の前の埋もれた人形を掘り返すのを面倒くさがって、あまり良い返事をしなかったのだが、
レナが何処からか持ってきたナタで人形に覆いかぶさっているゴミを薙ぎ払いだし、
尚且つ満面の笑顔で「圭一君も魅ぃちゃんも御願いだよぉ♪私一人じゃ今日中に持って帰れないと思うし、もしも明日になってこのケンタ君人形の上から、
また新しいかぁいい物が積み重なっていて、救出不可能なまでに取り出せなくなっていたら
……レナは手伝ってくれなかった二人を恨んじゃうかもしれないかな…………かなぁ♪」と言われ、
圭一は背筋に冷たいものが走る感覚が芽生え、魅音に至っては何故か真先に額を抑えて足がガクガク震えだした。

その後、全く同時に二人は快諾の旨を伝えていた…………二人は各々に感じた嫌な予感を気のせいだったと結論付け、
お互い無かった事にしたようだ。
そんな事もあり三人の洋服は埃だらけになっていたのだ。

そして帰り道………しばらく歩いてレナの様子が普通に戻りかけた頃、圭一が魅音に話しかけた。


91 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:31:41 ID:LW+Wcmey
「魅音………ちょっと訊きたいことがあるんだけど」
「ん?なーに?」魅音が気の抜けた返事をする。
一瞬、圭一は躊躇するような素振りを見せつつ。

「チ、沙都子の事なんだけどな、あいつは今まで……そう、俺がこの雛見沢に引っ越してくるまでは、あんなイタズラや口げんか等をした事は無かったのか?」
「いやぁそんな事はないよ、圭ちゃんが転校して来る前からトラップなんかは仕掛けていたよ……尤も圭ちゃんがされているような度を越したイタズラはしてなかったけどねw」
魅音の言葉にレナも頷く。

「…………誰も沙都子の行為に対する苦情や文句を言った奴はいなかったのか?」
「えっ?」圭一の言葉に魅音は驚いたように声をあげる。
「け、圭一君………………どういう意味かな………………かなぁ?」レナが困ったように、しかし何かを探っているような表情で圭一に問い掛ける。

「聞いたままの意味だよ、基本的に学校って勉強をしに行くところだろ? 真面目に勉強をしたい奴からすれば沙都子の行為は授業妨害以外の何者でもない筈だ
……なのにその事について誰からも文句が出ない事が不思議だなぁと思ってさ。そうだな…………何処と無く沙都子の行動を咎めにくい、
そんな空気が……あっ!もしかして………」
真面目な顔をしていた圭一だったが急に表情を和らげた。

「…………ははっwww絶対有り得ないよなぁ、あいつの家が………!」
「も、もぉー圭ちゃんいきなり何を言ってんの………そんな人間がちっちゃい子なんて分校にはいないよぉ、
それに分校の生徒は大らかな子が多いから……まぁその大らかさがウチの分校のウリみたいなもんだからね!……ははは」
発言の途中で魅音が不意に圭一の話を遮った。

「……………………(もしかして?)」レナは俯き何かを考えている様だった。


92 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:34:51 ID:LW+Wcmey
二人の態度に若干疑問を抱いた圭一だったが、何となく嫌な気がしたので聞き返す気にはならなかった。
それでもこの重苦しい空気を招いてしまったのは自分なので何か言わなければと思い。
「おいおい!どうしたんだよ二人とも……俺は別に分校の事を悪く言っている訳じゃぁ無いんだぜ………
(えーと……!)……そうだよ!俺はこの分校の生徒は大らかで、前に通っていた東京の学校よりも仲間意識が強いなぁ!
なんて素晴らしい学校なんだろうって意味で聞いたんだよ!」

「………………へ、へぇ」
「………………(クスッ………仲間意識か……)」
二人はおとなしく圭一の話を聞いていた。

「だって前の学校なんてさ、<成績で能力や人格を評価する>ってクソつまんねぇ学校でさぁ、みんな勉強位にしか必死に取り組むものがないんだぜ、
しかもその上に特進クラスみたいなモンまであってだな、そしてそのクラスに入っちまったらもう地獄、一に勉強・二に勉強・三,四も勉強・五も勉強ってくらい、
勉強漬けの毎日を送らなけりゃあならないんだ。まぁそんな中にはその環境に適応できない奴ってのがいてさ…………実際俺なんだけどw
だから父さんと母さんに泣きついて『もっと自然が一杯あって、自由な環境の学校に行きたい!つうか行かせてくれなきゃグレるぞ!!』って猛烈に頼み込んで、
やっとこさっとこ、この雛見沢に引越して来たんだ! この村の環境は最高だぜ! そしてこんな環境で育つ子供達に捻くれた奴なんているはずがねぇよ、
それを伝えたくて、あんな事を聞いただけなんだよ…………ぜぇぜぇ、俺のこの熱い気持ちを判ってくれたか?」
息継ぎも忘れるくらい猛烈に喋り続けた圭一は、息も絶え絶え二人を見た。


93 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:38:52 ID:LW+Wcmey
「…………け、圭ちゃんも大変だったんだねぇ、でもそんなにこの村の事を気に入って貰えていたんだ
……それなら私も案内した甲斐があるってもんだよ!!」
「なるほどね………圭一君があんなに勉強が出来るのはその特進クラスにいたからなんだねぇ……
うーん確かに私も勉強漬けの毎日なんていやかなぁwww」魅音もレナも圭一の説明に納得したようで先ほどの怪訝な表情とは
うって変わり、親しみを込めた笑みで、圭一に話しかけた。

二人の表情に安堵した圭一だったが、その後腕時計を見て。
「げっ!!もうこんな時間かよ…………二人とも悪いけど、今日はお開きにしようぜ」
丁度分かれ道に着いたので圭一は二人に帰宅を申し入れた。

「うん!……また明日ね圭ちゃん」
「………………」
「おう!またな」
圭一は手を振って帰ろうとした。

「まって圭一君………………さっきの圭一君の話の途中に<もしかして>って言ったまま話が終わっちゃっていたでしょ?
魅ぃちゃんが途中から話を遮ったあの時、続けて何を言おうとしたのかな?」

「レナっ……もういいよぉ蒸し返さなくって、ほら圭ちゃんも深い意味があって聞いたんじゃぁ無いって言ってんだし
……ほらっ、もう帰ろうよ」
「でもぉ………中途半端に話が途切れたままって後々に気になっちゃうし……」
「レナっ!いい加減にしてっ」

魅音にはレナが何故さっきの話を蒸し返したがるのかが理解できなかった、単純に気になるだけ? 本当にそうだろうか
……兎に角この話題からレナの気を逸らさないと………魅音は普段とは違うキツイ口調でレナを窘めた。

「………………ゴメン、魅ぃちゃん」レナは魅音に対して、棒読みに近いトーンで謝った。
そんな二人の様子を見ていた圭一だったが、面倒くさそうに。

「………別にたいした事を言おうとした訳じゃねぇよ、俺はただ
『もしかして、沙都子はこの雛見沢の中でも指折りの名家のお嬢様か何かで(なんか変なお嬢様言葉を喋っているし)
そんでアイツの行動に文句でも付けようもんなら、沙都子の家が圧力を掛けて、そしてその家はこの村内で爪弾き者にされちまう
……だから誰も文句が言えないのかな』なんて………なあ?」

「!?」
「!」
二人とも……特に魅音が驚き固まっているのだが、その様子に圭一は気付かず話を続ける。


94 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:43:32 ID:LW+Wcmey
「でもさぁwww、よく考えたらあんなにガキっぽくて、性格の悪い(性根はどうか知らねぇけど)ヤツがお嬢様のわけがないし、
使ってる文房具とかも普通の物だし、弁当とかも高級食材てんこ盛りって事もないし(ちょっと気になる事はあったけどな)
ははは、自分で考えた事だけど余りにも馬鹿馬鹿しくてなぁ、だから二人に馬鹿にされると思って言うのを止めたんだよwww」

圭一はあっけらかんとした表情で話しを終えた。
そして「おっと時間が…………ヨッシャーーーーーーーー夕飯が俺を呼んでるぜ、不足したたんぱく質を求めて体が悲鳴をあげている、
それが俺には顕著にわかる! ウェルカム満腹! グッドバイ空腹! いやSO LONGだなwwwってな訳で二人ともサラバイ!(死語)
また明日<ペタペタペタ>」圭一は二人に手を振りながら帰っていった。
 
その圭一の後姿が見えなくなると、難しい顔を浮かべたレナが魅音に話しかけた。
「………………魅ぃちゃん」
「………………うん」

17;45分…………前原宅
「ただいま〜」圭一は自宅に帰ってきた。
玄関に入ると同時にバタバタと急ぎ足で向かってくる二つの足音。

「圭一っ! いつもより帰りが遅いから心配していたのよ、あぁ無事に帰って来てくれて安心したわ……」
母親である前原藍子が圭一に注意するように、しかし直ぐにほっとしたように圭一の顔をじっくりと見て話しかけた。

「おいおい母さん、そこまで大げさに言う事もないだろう……しかしだ圭一、もしも帰りが遅くなるようなら次からは必ず連絡くらいはしなさい、心配するからな」
父の前原伊知朗(変換メンドクセェ(´;ω;`))も同様に圭一に話しかける。

「ゴメンゴメン、ちょっと友達たちに、この雛見沢村を案内して貰っていてさぁ、それで遅くなっちゃったんだよ」圭一は両親に遅かった事情を説明した。
圭一の説明に二人は納得し、藍子は夕食の準備に、伊知朗はアトリエに戻っていった。

そんな両親の後姿を見ながら圭一は心の中で二人に謝罪をして二階の自分の部屋に向かった。
「圭一ぃ、七時までには夕食なんだから降りて来なさいよ………勿論お父さんにも言っているんですからね」
下から話してくる母の言葉に返事をして自分の部屋に入る。
そして先程の魅音達との会話を思い出して圭一は何故か頭をガリガリと掻きつつ、薄ら笑いを浮かべた。

「ははは、特進クラスか………余計なことを言わなけりゃあ良かったな…………」
圭一は自嘲気味に呟いた。

95 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:51:36 ID:LW+Wcmey
「そういやまだメシまで時間があるな………まぁどうせ母さんが起こしに来るだろうし、すこし寝るか!」
圭一は夕食まで一時間程あるので仮眠をとる事にしたようだ。
<ペタペタ>「ん?………気のせいか」何処からか、足音ような音が聞こえた気がしたが、気のせいと思い、
ゆっくりと目を閉じた。



96 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 15:53:51 ID:LW+Wcmey
『なんでこんなことに』………顔の腫れ上がった少年は呆然とした表情で目の前の光景を眺めていた。
病室のベッドの上で目の辺りに包帯を巻いて寝ている女性、麻酔が効いているのか小さな寝息を立てている。
その女性の傍らには真っ赤な顔をして此方に向かって怒鳴っている中年男性と、
溢れる涙を何度もハンカチで拭いながら泣き叫ぶ中年女性………恐らくベッドの上の女性の御両親だろう。
そして………その二人の視線の先に目を向けると、頭を床に擦り付け、ひたすら謝罪を繰り返す少年の両親の姿があった。

がばっ!「はぁはぁ……くそっ、何故だ……何故あの光景が夢に出やがる……」数十分後、圭一は何か怖い夢でも見たのだろうか
……驚愕の表情と尋常ではない速さで飛び起きた。
「最近は…………そうだ雛見沢に引っ越してきてからは全く見てなかったのに…………くそっ、汗でべとつきやがる
……シャワーでも浴びてくるか」

圭一は気を紛らわそうと浴室に向かった…………しかし圭一は気付かなかった、風呂に向かう圭一の姿をじっと見詰める少女の存在を。


97 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 16:09:27 ID:LW+Wcmey
18:20分……梨花ちゃんハウス。

ガチャリ………「ただいまなのです沙都子………」古手梨花は渋い顔で、お祭りの打ち合わせを終え、沙都子の待つ家に帰ってきた。
ぱたぱた「お帰りなさいませ梨花! 夕食の下拵えは出来ていましてよ、それとも先にお風呂に入りますでしょうか?」
沙都子が可愛らしい笑顔で梨花の前まで出迎えた。

「…………っ! 先にご飯にするのです、もうすっかりお腹がペコペコなのです」梨花は沙都子の顔を見た瞬間、
慌てて表情を笑顔に変え、普段のように沙都子に答えた。
ところで梨花は何故渋い表情だったのか?………それには1つ理由があった。

梨花自身は公由村長宅にて夕食をお呼ばれされていたのだが、「沙都子が待っているのです」と言って断り、
直ぐ様帰り支度を整え帰ろうとした、しかし何故か、その時の村長の表情は、沙都子の話しを聞いた途端、
苦虫を擦り潰したような……いやそれよりも何処か戸惑っているような様子で、尚も引き留めようとした。

その為梨花は、半ば強引に村長に別れを告げ、送迎も断って、急ぎ足で帰ってきたのだ。

「判りましたわ!今日のメニューは沙都子特性オムライスですわ♪………なんと中に」
「みぃ?ミートボールでも入っているのですか?」
「ななな、なんで判るんですの? ひょっとして梨花は心が読めますの?」
「簡単なのです………今日の朝に冷蔵庫を見た所、日付が今日までの合挽き肉が少し残っていたのです………そして今日は沙都子の料理当番の日、
しかも興奮しながらオムライスの中になんて言われたら、きっと沙都子の大好物のミートボールを仕込んでいる
……見事に勘があたったのです………にぱー☆」

「ほぇ〜………梨花は名探偵さんですわねぇ………そう、正解ですわ! じゃあ卵だけ焼きますので梨花は着替えてきて下さいまし………」
沙都子は梨花の名推理に素直に驚きつつ、キッチンに戻っていった。
その様子を見ながら梨花は沙都子の愛らしさを改めて感じていた。


98 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 16:12:35 ID:LW+Wcmey
『私の大切な家族………もちろん羽入も大切な家族だけれど。やはり私達の関係は、傍からか見ればおままごとの延長にしか見えないかもしれない。
それでも私と沙都子の関係はもう絶対に切り離せない決して替えのきかない絆、もしも沙都子がいつも私の世界の心の均等条件
……ううん、絆でいてくれなければこの輪廻の檻の中で私は精神が朽ち果てて壊れていただろう、初めの世界からの大切な親友
……ありがとう沙都子。』

「梨花ぁ、用意ができましたわ!………って、もぉ〜まだ着替えてないんですの?早くして下さいましっ!」
料理を用意できた沙都子から催促の声が挙がった。

梨花は苦笑しつつ特売で買ったグ○ゼの下着の上からエメラルドグリーン色のワンピースを着て席に着いた。

「では頂きましょうなのです」
二人は席につき夕食をとり始めた。
食事中の会話はなんて事のない普段通り会話だったが、そんな普段どおりの会話こそが、とても大切な事なのだと梨花は思う。

『いつも通りの会話……けれどこの世界は受け継いだ世界……引き継いだ人生を迎えるこれからの私……こんな事が起こり得るのだから、
引き継ぐ際の、それまでこの世界を過した私の記憶まで、継承出来ないものかしら。……ふふっ、ちょっとムシが良過ぎるかw』
急に梨花は思い出し笑いをしたように微笑んだ。
沙都子はキョトンとした表情で会話を続ける。


99 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 16:15:16 ID:LW+Wcmey
その後冷蔵庫の中身が残り少ないという話になり、梨花が明日一緒にと、沙都子を買い物に誘おうとしたところ、
先に沙都子が口を開いた。
「梨花、申し訳ありませんけど、明日お買い物に行ってきて貰えませんか……何時も梨花に一人で行って来て貰っていて、
悪いとは思っているんですが」
「みぃ? (一人?)なにを言っているのです、沙都子も一緒に行きましょうなのです」
「梨花?…………だってほら私はこの村で、その…………だから梨花が『お買い物はボクが担当で沙都子はお料理担当なのです』
って決めてくれたんじゃありませんの……」

梨花は一瞬、自身の心中に妙な違和感を覚えた。
普段、梨花自身は沙都子の会話の一語一語を集中して聞いている、なぜならこの世界は以前に古手梨花がいたとしてもこの梨花にとっては、
昨日から始まったと言っても過言ではなく、その為その会話や行動からこの世界が過去の、どの世界に起こった物なのかを判断するのだ。
その為の情報の大部分は羽入から齎されている記憶の継承や、羽入自身の見聞に頼る部分が大きい………。

勿論、今日一日過ごした分校での生活も大切な情報収集になっている。
しかし梨花は時折不安になる事がある。
羽入が梨花自身に齎す情報が時折抜けている場合があるのだ。
そのことに触れると、羽入は梨花に対して「ボクは本当に必要だと思った記憶しか継承させません………他は必要ありませんから」そう言って羽入は話しをそこで切ってしまう。
その時の羽入の表情は、普段のボケボケっとした、間抜け面から急に別人のような表情に変化するので、梨花もあまり踏み込んで聞けず、そういうものなのだと納得することにしていた。

けれども実際のところ、時偶羽入から継承される記憶意外の世界が現れてしまう事があった。それは梨花が全く経験した事が無い世界、羽入から継承されていない記憶が蔓延する世界。何が起こるか判らない
……全く記憶にない登場人物が現れたり、記憶にない会話を聞いてしまう現実。


100 : ◆VAXWADRuHc :2009/09/19(土) 16:18:03 ID:LW+Wcmey
そんなときには、変に慌てたり騒いだりすると、梨花以外の登場人物に悪影響を及ぼし兼ねないので彼女は慎重に行動するように心がけている。 
それは羽入の受け売りだったのだが、記憶継承が無い時点で羽入でさえ知らない記憶なのだろう。多分。

その事実を前提にすると、今回の沙都子の発言………この家での記憶………それも沙都子との共同生活上に、
自分一人で買い物に行っていた事なんて在ったのだろうか? そんな些細な違和感が梨花の頭を若干よぎった。
けれども沙都子が不安がるといけないと思い、彼女は平常を装うことにした。

「………そうだったのです、 じゃあ明日はボクが買い物に行って来るので、沙都子はボクに美味しい料理を提供する様に心がけていて下さいなのです………」。
「ええ、判りましたわ梨花………」
二人はその後、言葉も無く淡々と食事と続けた。

食事を続けながらも梨花は『この世界はどの話につながって行くのだろう』と考えていた。
そして彼女は後で羽入とこの世界の事で打ち合わせをすることに決めて、少々気まずくなってしまったこの場を立て直す為に、沙都子に圭一の話でも振る事にした
……沙都子の前で圭一の話をすると、全くといって良いほど、彼女は赤面して慌てふためく、梨花はその反応を期待していたのだ。


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取りに行ったけどなかった。次は一時間後に取りに行くです。
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